長い長い時間の中で ゆったりと流れる 風景とともに。
- 時間をかけて描かれた年輪は
その家具だけがもつ個性。
次にそこに刻まれるのは、使い手の歴史という年輪です。
- 自分や家族のために天然木の家具を買うこと。
それは、真新しいアルバムの1ページ目を開くようなもの。
なぜなら、木の家具は長い年月をかけて、ゆっくり、ゆっくりと
ヒトの歴史を刻んでいくからです。
例えば、木のテーブル。
楽しい会話に気を取られてつけてしまった、コーヒーの落ちないシミがあるでしょう。
ケンカのときに割ってしまったお皿がつけたキズが残っているかもしれません。
すれて光沢が増し、あめ色に変色した席は、みんなのお気に入りだったことが
すぐに分かります。
ずっとつかわれているからこそ、いろいろな思い出の痕跡が、
あるものはうっすらと、あるものは隠せないほどになって、積み重なっていくのです。
- 日本人は元来、木とともに生活してきました。
昔はどこにでもあった木を材料に、道具を作り、装飾品を作り、家を造り、城を造り・・・。
もろく朽ちやすい木ですから、あるものは壊れ、あるものは燃えてしまいました。
そして、また作り直し。
でも、それは、木を扱う優秀な職人をたくさん生むための必然だったのではないでしょうか。
- 今でも私たちは、すばらしい木の家具を手に入れやすい環境にいます。
木目のもっとも美しいところをテーブルの天板や棚の前板に。
イスの背には、ちょっと個性的な木目をみせえてあげる。
そんなこだわりを持って作られた家具を、いつでも選ぶことができるのですから。
- 家具は、私たちの生活の中でまた、新たな個性を身に付けていきます。
住む人と同じ空気を感じる、同じ時間を重ねる。
ちょっと背伸びをしてでも手に入れたい木の家具。
それがあることで感じられる豊かさは、物質的な贅沢さだけではないように思えるのです。
- 彫刻刀で名前を彫った学校の机、
いつまでも遊んでいた公園のシーソー
毎年のびる背丈を印した田舎の家の柱。
思い出のそばには、いつも木のぬくもりがありました。
- 木の香りや手触りに心がやすらぐのは、優しい記憶と重なるから。